凸版印刷(株)は、白く光る特殊なディスプレイに、さまざまな形に加工した偏光フィルムをかざすことで、その部分にだけ映像が映し出される新しいデジタルサイネージ「FloatPanelDisplay(フロートパネルディスプレイ)」を開発した。大型商業施設における製品のプロモーションや、イベントでの企画展示などでの店頭販促ツールとして、流通業界や小売業界、観光事業者に向けて2017年12月21日(木)から販売を開始した。
同製品は、白く光る特殊ディスプレイに偏光フィルムをかざすことで、フィルムの形に合わせてシンボリックに映像を浮かび上がらせることができる新しいデジタルサイネージ。同社が培ってきた店頭での顧客接点向上に向けたソリューションのノウハウを活かし、訴求する内容に合わせてフィルムの加工や映像の制作を行うことで、インパクトのある演出が可能となる。例えば、メガネや電車の形に加工したフィルムをアクリル板などに貼付しディスプレイの前面に設置し、レンズや車体にだけ映像を浮かび上がらせることができる。訴求したい商品やロゴを、空中に映像が浮いているような立体的で不思議な表現で展示できるため、アイキャッチ性が高く、集客効果が期待できる。
販売開始に先立ち本製品は第一弾として、2017年12月5日(火)にグランドオープンした、シンガポール・チャンギ国際空港第2ターミナル3階にある日本食専門フードホール「JAPAN GOURMET HALL 『SORA』」(運営:全日空商事(株)設立の合弁会社)のエントランスのメイン看板として採用された。ガラスに貼られたロゴマーク「SORA」の中に日本の四季映像など、さまざまな動画を浮かび上がらせることができる。
シンガポール・チャンギ国際空港フードホールで採用された「FloatPanelDisplay」(左)と、25インチワイドスタンド型(右)
■ 開発の背景
近年、大型商業施設や流通、アパレル、自動車業界などの店舗において、商品と消費者を結びつける手法として店頭でのデジタルサイネージを用いた販促ツールの活用が増加している。こうした演出の多くは平面的で単調なため、アイキャッチ性を向上させた新しい販促ツールが求められている。
凸版印刷は従来、プロモーション企画からデジタルサイネージの設計・開発、サイネージ向けのコンテンツ制作や配信・運用、効果測定までをワンストップで提供。店頭での顧客接点向上に向けたソリューションを提供している。
このたび、白く光る特殊ディスプレイに偏光フィルムをかざすことで、フィルムの形に合わせてシンボリックに映像を浮かび上がらせることができる新しいデジタルサイネージ「FloatPanelDisplay」を開発した。
■製品の特長
・シンボリックな映像表現で高いアイキャッチ性を実現
白く光る特殊ディスプレイに偏光フィルムをかざすことで、フィルムの形に合わせてシンボリックに映像を浮かび上がらせることができる。
・フィルムの形を変えるだけで多様な商品やロゴの演出が可能
偏光フィルムを通さないと映像が見えない機能を活用し、予め複数の異なる形のフィルムを用意しておくことで、期間によって訴求する商品やロゴを差し替えることが可能。
■ 価格
25インチワイドスタンド型(25インチディスプレイ使用の場合): 約30万円~
※カスタマイズ費用、コンテンツ制作費、運搬費、設置作業費などは別途相談。
■ 今後の目標
凸版印刷は、流通業界や小売業界、観光事業者に向けて本製品を拡販、2017年度に関連受注を含め約2億円の売上を目指す。
■ シンガポール・チャンギ国際空港での採用事例について
設置箇所:シンガポール・チャンギ国際空港 第2ターミナル3階日本食専門フードホール「JAPAN GOURMET HALL 『SORA』」
運用開始日:2017年12月5日(火)
概要:ロゴの「SORA」や富士山をモチーフとした形に加工したフィルムに、日本の四季の映像などを浮かび上がらせることができる。なお、本製品の他にも店内のディスプレイ投影用コンテンツとして日本の魅力を伝えるオリジナル高品質4K映像、キッズコーナー用の知育玩具としてコミュニケーションテーブル「U-Table」も採用されている。