住友化学(株)の100%子会社であるべーラントU.S.A.社(Valent U.S.A.LLC)が建設を進めていた圃場「中西部農業研究センター(The Valent Midwest Agricultural Research Center)」(米国イリノイ州シャンペイン近郊)がこのたび完成し、運営を開始した。
新圃場では、米国中西部で栽培が盛んなダイズやトウモロコシ、コムギなどの作物向けの農薬開発試験に取り組み、今後、研究開発の進捗に応じて面積を拡大していく。
これまでべーラントU.S.A.社は、「基幹技術研究開発センター」(カリフォルニア州)、圃場「中南部農業研究センター」(ミシシッピー州)で農薬の研究開発に取り組んできた。今回イリノイ州に圃場を新設することで、より多様な環境下での試験が可能となるほか、これまで外部委託していた各種試験を自社試験に切り替えることで、製品開発を加速させる。また、新圃場は農業従事者に対するトレーニング施設や、農薬のデモ試験設備など、より農業現場に近い設備を備えており、農薬の普及活動にも貢献する。
住友化学は、日本、米国、フランス、ブラジルに農薬の研究開発拠点を持ち、新たな有効成分の継続的な創出や各地域に適した農薬製剤の開発に取り組んでいる。今回開設した新圃場に加えて、現在、日本や米国で既存の研究施設の拡充も進めており、グローバルな研究開発体制を引き続き強化していく。
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【アグリビジネス】住友化学、米国中西部の農薬開発試験用圃場の運営スタート
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