ハネウェル社は、 世界中の製薬産業における継続的な需要の増加に応えるため、同社の医薬品用バリアフィルムである「Aclar®(アクラー)」の生産能力を強化中であることを明らかにした。ハネウェルでは、Aclar事業に対し継続的な投資を実施している。その一部であるこの度の複数生産拠点のアップグレードと生産能力拡大は、2017年中の完了を予定している。また、同社では今後数年に亘って追加投資を行う予定。
Aclarは、高い防湿性能、透明性と、優れた熱成形性で知られるフィルム製品で、さまざまな医薬品パッケージ用途で広く使われている。薬品を、輸送および保管中の湿気による劣化から保護するAclarは、過酷な気候条件下でも優れた保護性能を発揮する。Aclarフィルムを採用した医薬品ブリスター包装は、低温成形ホイル(CFF)包装に比べ最大55%パッケージを小型化することができる。これらの特徴をもつAclarは、製薬メーカーが求める、ユーザーのニーズを満たす患者本位のパッケージを実現する設計柔軟性をもち、また薬剤の製品寿命全体における生産性の向上に寄与する。
ハネウェル、パッケージング&コンポジット担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのサンジェイ・シャルマ氏は、「世界中の製薬産業では、現在開発中の次世代医薬品を保護する、さらに高い性能のパッケージ材料に対する需要が増加しています。Aclarは過去40年以上にわたり製薬産業で信頼され、選ばれてきた製品です。ハネウェルは、拡大し続ける業界の需要に応えるべく、一層の生産能力の強化に向け投資をしてまいります」とコメントしている。
Aclarフィルムはポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)フッ素ポリマー技術をベースにした製品で、高い透明度、生化学的に不活性、耐薬品性、および不燃性が特徴で、可塑剤や安定剤を使用していない。Aclarフィルムを使ったパッケージは、中身を確認しやすく、携帯性に優れ、また患者に優しいデザインを実現することで、医師による処方時における患者コンプライアンスの向上に寄与する。今日、Aclar熱成形性フィルムは、先発医薬品、ジェネリック医薬品、一般医薬品(OTC)メーカーから動物用まで、幅広い医薬品市場のパッケージ用途で用いられている。
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【PCTFE】ハネウェル、ACLAR医薬品包装用フィルムの生産能力拡大
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