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【PBT】BASF、窓用形材用にUltradurを使用した高断熱材開発

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BASF 2017 11 17 01 R  建設業界は今後数年にわたり大きな課題に直面する。新たな建築物、修復物、そして内装工事において、将来を見据えた持続可能な製品を採用することが不可欠だから。BASFは、PVC断熱窓に補強要素として使用されている鋼材に代わる材料として、ポリ塩化ビニル(PVC)との共押出用に改良されたUltradur®(ウルトラデュアー(PBT: ポリブチレンテレフタレート))を開発した。窓がより軽量になり費用対効果が高くなる一方で、鋼材を使用した場合と強度は変わらない。断熱性にも優れており、熱損失係数が従来品との比較で-0.1 W/(mK)と大幅に低下した。

Ultradur®が生産を簡略化しコストを削減
 BASFのプラスチックUltradur®は、さまざまな工業用途に応用可能で、高品質と耐久性を要する技術部品に利用されている。ガラス繊維を強化したUltradur®混合材料から、この用途のために特別に開発された材料は、窓用形材メーカーと窓の施工業者に多くのメリットをもたらす。BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部で建設関連のプロジェクトマネージャーを務めるDr. カイ・ブロックミュラーは「新たなUltradur®は、生産を簡素化してコストを削減することによって、窓用形材メーカーと窓の施工業者の双方に市場での競争力を提供します」と述べている。

窓用形材メーカーと窓施工業者にとってのメリット
 窓用形材メーカーにとって魅力的な特徴は、PVCとの共押出が可能であること。高い剛性を持つUltradur®はPVCと結合し、適所において従来の窓用形材の鋼製補強要素に置き換えることができる。共押出形材は溶接可能であり、下流加工は他の形材と同じ。またこのプロセスは対象の形材に対して、最高の補強形状をもたらす。
 窓の施工業者にとっては、鋼材に付随する作業が全て必要なくなるため、窓の制作工程が大幅に削減される。購入から加工までの一連の工程において、いくつかのステップが省略されるため、鋼材の取り扱いにおけるミスの可能性も回避される。Ultradur®で強化された形材は非常に軽量であるため、たとえコーナー部分の着色でも、建物内への設置中でも、取り扱いがさらに容易になる。断熱性の向上に加え、エンドユーザーにとってさらに有益な特長は、形材が高い寸法安定性を示しているため、設置後に収縮する傾向が実質的にゼロであること。

大量生産品への近道
 BASFは形材メーカーに、Ultradur®を利用した新たな形材の開発について、技術サポートを提供している。オーストリアにおける異形押出に関する押出成形機、ダイ、そして冷却・サイジングのサプライヤーであるGreiner Extrusionグループは、PVCとUltradur®の共押出用の信頼性の高い設備一式を、発注から短期間で提供することができる。Greiner Extrusionグループのテクニカル・マネージャーであるレオポルド・ウェイエマイヤー氏は大きな可能性を見出しており、「Greiner Extrusionグループが開発した専門技術、つまりスムーズな加工性と、製品特性上必要である押出方向へしっかりと繊維を配向させることより、当社は将来性の高い共押出市場に、設備を提供することができます」と述べている。BASFとGreiner Extrusionグループは、顧客がこの技術にいち早くアクセスできるように協力しています。 さらにブロックミュラー氏は「この技術は、多くの形材メーカーや窓の施工業者にとって非常に嬉しいものですが、設備分野には綿密な開発手順が必要です。幸いにもこれらの開発手順は、Greiner Extrusionグループが実施済みです」と述べている。


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