三菱ケミカル(株)の子会社であるクオドラントAG(本社:スイス)は、日本国内にて日本法人であるクオドラントポリペンコジャパン(株)を通じて、ライフサイエンス事業の本格展開を開始する。
人工関節用の緩衝剤として使用される超高分子量ポリエチレン「チルレン®」や、医療器具・手術器具に用いられる生体適合性エンジニアリングプラスチックなど、これまで欧州、米国を中心に展開してきたライフサイエンス分野向け高機能プラスチック素材について、QPJが日本国内において販売を開始する。
クオドラントグループは、高機能プラスチック素材のグローバルリーダーとして世界21か国に拠点を持ち、自動車や半導体・エレクトロニクスを含む様々な分野に加え、20年にわたって欧州や米国でライフサイエンス事業を展開してきた。長年、世界中の人工関節メーカーに「チルレン®」が採用されているほか、生体適合性エンジニアリングプラスチックは、軽量であることやX線透過性などの特徴を生かし、金属部品からの代替材として、医療器具・手術器具に広く用いられている。
クオドラントグループの生体適合性エンジニアリングプラスチックシリーズ『ライフサイエンスグレード』は、医療機器の生物学的安全性評価の国際規格であるISO10993の認証を取得している。こうした安全性に加え、樹脂の持つ軽量性、X線透過性、さらには耐摩耗性、摺動性、耐薬品性などの特徴を有し、さまざまな医療機器部品への対応が可能。
日本国内への展開にあたっては、三菱ケミカルの平塚事業所内にQPJが有するテクニカルサポート部門を通じて、医療機器メーカーなどお客様の用途に合わせた最適な素材の提案等のサポートを提供する。