<ウルサン・韓国、2018年3月20日>ソンウォンは約2年前から開発を始めてきた機能性モノマーについて、このたび韓国ウルサンの生産拠点において量産を開始した。ソンウォンの機能性モノマーは、最終製品の物理的および化学的特性の向上をはじめとした、様々な機能を、樹脂およびポリマーに付与する。機能性モノマーの用途としては、コーティング、自動車分野、電子パッケージングに利用される樹脂、シーラント、接着剤、エンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。 マーケットセンター機能性モノマーのリーダーであるハインリッヒ・シュルテ氏は、「このたび新たな生産能力が備わったウルサンの生産拠点では、機能性モノマーを競争力のある価格で供給することができます。私たちは、当社テクノロジーイノベーションセンターにおけるさらなる製品開発そして生産規模の拡大によって、市場が期待する技術ロードマップに沿った事業展開が可能となります」と話している。
ウルサンで最初に製造される機能性モノマーは、ジシクロペンタジエン(DCPD)-フェノール(軟化点の違う、ERM-6085とERM-6140の2種類)、およびビスフェノールトリメチルシクロヘキサン(BP-TMC)。
またDCPD-フェノールは、主に鎖延長反応におけるエポキシ樹脂改質剤として機能し、エポキシ樹脂コンポジットの原料に使用される。DCPD-フェノールは広範な軟化点および機能性を備えることから、高周波用途において高誘電率および低誘電正接が求められる特殊エポキシ樹脂の市場拡大に寄与する。これらは、新たな5G伝送規格要件を満たす配線基板やパッケージング材料として使用される。
ソンウォンのBP-TMC標準グレードは、エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂に使用される一方で、高純度グレードは耐衝撃性に優れた透明ポリカーボネート樹脂に使用できる。
ソンウォンは、高品質なフェノール誘導体の製造と改良に関して20年以上におよぶ豊富な専門知識と実績を有し、今後も新たな機能性モノマーを開発すると共にウルサン工場での製造を進めていく。
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【機能性モノマー】ソンウォン、韓国ウルサン工場で本格生産開始
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