日本包装学会は、来る11月16日(木)午前10時から午後4時30分まで、きゅりあん 6F大会議室(東京都品川区東大井5-18-1、JR大井町駅前)において、第77回シンポジウム「安心安全な医薬品包装の実現-封かんへのアプローチと包装設計-」を開催する。参加費は、維持会員15,000円、企業に属する個人会員12,000円、その他の個人会員および学校・公的機関の会員7,000円、エキスパート会員2,000円、学生2,000円、非会員20,000円。定員は90名。申込締切は11月5日(月)。申し込み・問い合わせはTEL.03-5337-8717まで。
プログラムは以下の通り。
(1)10:00~11:00
テーマ:「医薬品包装での『開封防止ラベル、テープ等』について」
講 師:(株)タカラ 東京メディカル推進部 部長 伊丹一海氏
要 旨:ラベルで安心・安全を提供する。平成30年8月1日「医薬品の封の取扱い等について」ということで、封の見直しが謳われている。タカラは長年培ってきた粘着加工技術と印刷技術を最大限に活用した製品開発を行っている。消費者に安心、安全を提供するという観点から、他社に先駆けてセキュリティー包装に取り組んできた。今回、微力ながらラベル、テープを用いたセキュリティー包装を提案する。
(2)11:10~12:10
テーマ:「医薬品包装および表記における人間工学的デザインの探求」
講 師:東京都立産業技術高等専門学校 教授 三林洋介氏
要 旨:セルフメディケーションの実践においては、医薬品服用者自らが医薬品包装および表記情報に基づいて適切な判断と適正な使用をすることが求められる。さらに医薬品の安全安心な使用には、包装技術と表記情報の果たす役割が極めて大きい。そこで本件については人間工学的デザイン思考で探求する。
(3) 13:10~14:10
テーマ:「医療安全をデザインで実現するパッケージについて」
講 師:(株)プラグ 代表取締役副社長 経営企画室長 坂元英樹氏
要 旨:年々増加し続けるヒヤリハットを受けて、医療現場では安全性重視の医薬品を採用する流れになっている。同社が得意とする「デザインシンキング」を活用しながら、現場の方々が使いやすい・間違えにくいデザインへと改良するアプローチをシリンジの実例を交えて紹介する。
(4) 14:20~15:20
テーマ:「ジェネリック医薬品企業としての包装技術・包装設計」
講 師:沢井製薬(株) 生産統括部 包装技術グループ 結城 健氏
要 旨:医薬品包装の目的は、患者さんが医薬品を使って頂くまで品質と価値を維持することである。近年では社会環境の変化による新しいニーズに応えるために付加価値包装の重要性も高まってきている。本演題では、同社製品における包装事例を基に、同社が考えるジェネリック医薬品の包装設計における付加価値仕様について報告する。
(5) 15:30~16:30
テーマ:「紙のデメリットをメリットに -改ざん防止機能付きパッケージへの取り組み-」
講 師:富山スガキ(株) 企画制作部 設計開発課 課長 医薬情報室 室長 跡治立多氏
要 旨:紙の箱はコストを抑えながら自由な設計・デザインが可能な反面、ミシン目などに対し想定外の力が加わると、変形や破れ、剥離などが避けられないというデメリットがある。そのデメリットをうまく利用しながら、改ざん防止と同時に医療現場や医薬品卸の作業性を高めることも目的とした、安全安心な医薬品包装を提案する。