(株)イノフィスが11月1日より販売を開始したアシストスーツ「マッスルスーツ ®Every(エブリィ)」に、BASFのポリアミド樹脂「Ultramid®(ウルトラミッド)」が採用された。BASFの Ultramid®の優れた機械特性が、マッスルスーツ®の堅牢性と機能性を損なうことなく、使用者の安全でより良い体験を可能にした。
重いものを運ぶ時などに、腰への負担を軽減するマッスルスーツ®だが、さらなる軽量化によるユーザーへの負荷低減が求められてきた。イノフィスの古川尚史 取締役社長 CEOは、「より軽量で、低価格のマッスルスーツ®が必要とされていました。BASFのUltramid®の採用により、重量を低減することで使用感を向上させるとともに、射出成型によって、製造コスト削減も可能 となりました」と述べている。
現在、世界で5億4千万人が腰痛に悩まされていると言われている*1。BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部 アジア太平洋地域のインダストリアル産業部門を統括するトニー・ジョーンズ氏は次のように述べている。
「腰痛や機能障害は、私たちの仕事だけでなく、普段の生活の質に大きく影響します。イノフィス社とともに、世界の多くの人々が影響を受け ている、このような問題の解決に向けた一助 となれることを誇りに思います」
両社が協業し、樹脂の採用により射出成型を適用することで、 組み立て工程を簡素化し、製造コストの大幅な削減が実現した。また、Ultramid®はリサイクルが可能であり、マッスルスーツ®Everyをより環境に配慮した製品とすることに寄与した。
マッスルスーツ®Every は、人間工学と人工筋肉に基づいた腰部サポート向けエクソスケルトン*2製品で、製造、物流、農業、介護など多岐にわたる用途において使用可能。
*1 出典:”The Lancet: Low back pain affects 540 million people worldwide, but too many patients receive the wrong care”, 21 Mar. 2018
*2 体に装着する、人体機能補助を目的としたウェアラブルロボティクス製品の総称のこと。
■イノフィスについて
生活を支援するイノベーションを起こす、という意味の「Innovation for Physical Support」が社名の由来となったイノフィス(Innophys)は、「すべての人が、生きている限り自立した生活を送る世界を実現したい」との思いから始まった、東京理科大学発のベンチャー企業。2014年よりマッスルスーツの販売を始め、累計出荷台数は4,000台超(2019年4月現在)、近年活況を呈するアシストスーツ業界の大ヒット商品となっている。
↧
【プラスチック】BASFのUltramidを使用したイノフィス社の「マッスルスーツ Every」、さらなる軽量化と快適性を向上
↧