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【水素】富士化学工業と関西学院大学の橋本教授、光エネルギーを使い水から発生させる安価な新規触媒を共同開発

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  富士化学工業(株)は、 関西学院大学理工学部の橋本秀樹教授と共同で、光エネルギーと鉄・炭素・酸素のみから成る新規触媒を使い、水から水素を発生させるシステムを開発した。この研究について、3月3日に京都で開催される人工光合成国際会議ICAPR2017でポスター発表する。
 水素は次世代エネルギーとしての活用が見込まれており、その市場規模は2050年に日本だけでも8兆円にのぼると言われている(※1)。現在その原料には、化石燃料ならびに天然ガスが主に使われており、現在開発中の水素発生システムには白金などの高価な金属が必須。そのため地球上に豊富に存在する安価な素材を使用したシステムの開発が望まれている。
 同社と橋本教授とが共同で開発した新規触媒は、地球上に最も多く存在する鉄、炭素、酸素を材料としているため安価であることが特長。またこの触媒は繰り返し使うことができ、電極触媒としても利用可能でプラチナの代替ともなり得ることが 研究で分かっている。
 橋本教授は世界の人工光合成研究の第一人者であり、人工光合成による次世代燃料開発を手掛けてきた。同社はCSD(クローズドスプレードライ)に代表される粉体加工技術のリーディングカンパニーとして培ってきた技術を触媒の加工に活かし、水素発生システムの開発を行っており、その一貫した共同開発のもとで今回の成果につながった。
 なお、 ICAPR2017では、「触媒の合成法と性状」「触媒の水素発生評価」の2題を発表する。
※1 経済産業省「水素・燃料電池戦略ロードマップ」


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